『きこえのフェスタ』を通じて、京都をひとつに!



京 都 府 難 聴 者 協 会 会長  

滝野 千里

新緑がまぶしい季節になりました。皆様と共に、今年度も充実した時間を共有していきたいと思います。綾部市口上林の私の町は限界集落といわれるようになりました。65歳以上の住民の割合が50%以上の地域をいいます。私たちは今、早いスピードで進む高齢社会を生きています。
高齢になると聞こえが悪くなりますが、耳に関する知識は、一般の府民に伝わっておらず理解が不十分だと思います。社会は多様な人々で構成されているにもかかわらず、難聴になったらどこに相談に出向いたらいいのかがわからない現状です。全国組織の全難聴と京都市中途失聴・難聴者協会と共催で、「聞こえのフェスタ」を9月8日~9日に京都テルサで開催します。「言語としての手話の普及を進めると共に聞こえに障害のある人とない人とが支えあう社会づくり条例」の施行後、開催される全国規模の大きな取組みです。ここで、補聴器や人工内耳の最新情報を業者から聞き、ユーザーである私たちの声も参加された府民の皆様にお届けします。今も耳が聞こえにくいがために困っているにもかかわらず、職場や地域でカミングアウトできず、障害をごまかし隠さざるを得ない方々がいます。聞こえなくても社会参加ができ、安心安全に社会参加できるよう私たちの活動を、さらに一回り大きくしていきたいと思います。どうすれば、困っている難聴の方やその家族に届くのかみんなで知恵を絞り、継続した取り組みを展開していきましょう。
2026年は、高齢者の5人に1人が認知症である現実が出現するといわれています。ある補聴器のお店に「難聴は認知症の要因」というポスターが貼られてありました。耳が聞こえにくくなっていることに気づけなかったら、脳に適切な刺激が届きませんから、当然の成り行きでしょう。医療・保健・福祉の分野で総合的に対応する機関の創設を望みます。
京都府難聴者協会は、2019年度に40周年を迎えます。1979年発足以来の願いを実現してきたこれまでの歩みに確信を持ち、これから先も皆さんとご一緒に、耳が聞こえないことに気づける街づくり、耳に優しい社会環境整備に取り組んでいきます。手話や要約筆記、触手話などの多様なコミュニケーションが機能する地域社会を築いていきましょう。